武術と施術 その2

f:id:tomessg:20200104110311j:plain

 

※注意!

今回の内容は、あくまで武術愛好家一個人としての考えです。各々の考え方があるでしょうが、ここはひとつお手柔らかにお願いします。(予防線)

 

最近はそうでもなくなってきたような印象だが、ずいぶん昔から武術などでも時々「実戦的・実戦的ではない」とか「使える・使えない」とかの議論が繰り広げられてきた。

ネットが普及し、手軽に動画として撮ったり、見たりができるようになり、かつ、匿名での発言も容易になったことから、それがさらに加速したように思う。

 

私は現在、合気道とは別に、ボクシングを練習している。いわゆる「型」の無い、ルールの中で自由に打ち合う競技だ。試合の無い、型稽古が中心の武道である合気道とは、全く正反対である。

 

両方やってみてわかった事がある。

合気道もボクシングも、実戦的か?あるいは使えるか?と言われれば、それは「想定された状況によって変わる」のである。

 

競技にはルールがあり、それ用のフィールドが設定されている。また、普段から競技のための練習を行うので、それに関しては特化して強くなることができる。

かたや合気道も含め、古くから伝えられている武術には、基本的に試合が無い。

(試合するところもあるけど)

一番の理由は安全に稽古するためだが、そもそもがその武術・武道によって、想定された戦場が異なる。また、特に古来からの武術は、徒手に限らず多種多様な武器も学ぶ。修得するべき範囲が広いのだ。

 

先に出した「実戦的か否か」や「使えるか使えないか」の議論は、おそらく片方からの立場からしか見えていないのではないか?特に、わかりやすい「1対1での闘い」を想定していると思う。おそらく、現代で「戦う」といえば、そのイメージが強いので、見方に偏りが出るのだろう。その場だけ切り取って見ても、それが全てではないのに。

 

武術や格闘におけるのリアルとは、「現実に起こったこと」であるし、それ以外の稽古場での練習やパフォーマンスは、仮想・ファンタジーであるもといえる。

 

(つづく)

 

 

ボクシングパーフェクトマスター (スポーツ・ステップアップDVDシリーズ)

ボクシングパーフェクトマスター (スポーツ・ステップアップDVDシリーズ)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 新星出版社
  • 発売日: 2007/05/01
  • メディア: 単行本